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2006-9-28 自由人blog

二つの涙

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重なり合った二つの涙が そのまま愛に生まれ変わる
わずかでも でも確実に心をつなぎとめてく
僕らに何もないのは知ってるよ それでも僕は君を失うのはイヤさ
君が全てさ 僕らは新しくなる
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はい。サンボマスターです。
(黙ってこんなにいっぱい歌詞書いていいのでしょうか)

いえ、本日の話はサンボマスターがいかにソウルフルか、ではなく、昨日 TV で見た二つの涙に関してです。

ひとつは、例の北海道ファイターズです。
初優勝ですね。おめでとうございます。ドラゴンズファンの私としては正直、手ごわいなぁ、という感じですが、まずは祝福します。新庄劇場も凄かった。感動しました。残念ながらニュースでした。あれが、生だったら相当感動したと思います。

私が帰宅後見ていたそのニュースでは、小笠原選手が生出演していました。その番組中、例のサヨナラ新庄劇場のVTRを流していました。VTR直後に小笠原選手に「新庄選手の引退をどう思いますか?」と質問していたのですが、その画面の切り替わった直後の小笠原選手は間違いなく泣いていました。

「新庄引退で小笠原が泣くの!?」と思ったので、心に引っかかりました。

静と動、表と裏、主役と裏方、私が見ている限りではかなり正反対の二人だと思っていました。しかも、メジャーから復帰した新庄が数字上はたいした活躍もしていないのに(失礼)、あれだけスポットライトを浴びている。それなら生え抜きで、ここまでファイターズを引っ張ってきた小笠原選手の心境やいかに、と思っていました。小笠原選手のこれまでの成績は新庄選手の比ではありませんからね。

それがかっこつけたままの引退劇場に涙するなんて。やはり、チームスポーツとはいいものですね。周りがあって自分が生きる。自分が生きて周りが輝く。そういう事が当たり前のようになされているのだと思います。そういう日常があって、始めてあのような劇場型引退でもチームメートとして心が動くものがあったのでしょう。

チームでの活動はしんどいですが、やはり得るものが大きい。
そう思いました。うらやましい。ファイターズナイン。

もうひとつの涙は、寅さんチームのエースです。
昨日は、完投していました。寅さんフリークではないので彼の最近の成績はほとんど知らなかったのですが、チームの快進撃とは離れて、ちょっとしたスランプだったようですね。彼は長い間エースと呼ばれ続けていますが通年で「いかにもエース」という活躍は出来た事がありません。物凄い日もあれば、凡投手の日もあります。それなのに、結果に対してのみ責任を持ち、経過や努力みたいなものに関しては飄々としているイメージがありました。メディアの対応だけみれば大投手のようです。それがちょっと気に障っていました。

それが、ですよ。
たった一試合完投しただけで涙を流していました。このスランプの間、相当悩んだのでしょう。相当、プレッシャーがあったのでしょう。そして、感情を滅多に表に出さない彼がマウンドで涙を流すだけの努力があったのだと思います。本当に血のにじむような努力が。

努力。素晴らしいですね。
結果が伴ったときに素直に涙を流せるほど努力をしているでしょうか、私は。

ちょっと考えさせられました。
そして、ちょっとうらやましかったです。

二人のように純粋に感情を表現する事ができる、スポーツ、というものを職業としている人達が。