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2009-1-25 自由人blog
学者の視点
すこーし古い話になりますが。
昨年、リーマン倒産のニュースが流れた直後に、朝日新聞で「経済危機の行方」というコラムが、5回ほど?連載されました。3面です。
視点が面白いなぁと思った二人のコラムがあります。
一人は 東大経済学部の岩井教授、もう一人は元大蔵省財務官 行天(ぎょうてん)さんです。
岩井教授の話は以下でした。
・現状の経済状態に遭遇したことに驚いているが、起こる事自体には驚いていない
・資本主義は本質的に不安定
・なぜなら本質的に投機であるから。モノを作る行為も購入者を予測するという意味で投機だ
・貨幣そのものですら投機である。将来モノに変換できるという予想が入る時点で
・資本主義に本質的な不安定さがある以上、セカンドベストを目指すしかない
・現時点で(どの時点でも)理想は無い。永遠の実践主義しか解は無い
行天(ぎょうてん)さんの話は以下でした。
・今回の危機は地球規模で一体化した国際金融市場が猛烈に膨らんだ末パンクした新型の危機
・米国内では金融資本主義の発送自体は間違っていなかったという人が多い
・市場はコントロールが必要だが、規制の行き過ぎや保護主義が強くなっては心配だ
・今回の危機ではドルへの信任が改めて問われている
ね。凄く対比的ですよね。
(場末の経営者の私が言うのもなんですが・・・)岩井教授は独自の世界観を構築して、その「自分の窓」から世界を眺めています。行天(ぎょうてん)さんは単なる観察者で、最後まで批判者としての顔しか見せていない。
行天(ぎょうてん)さんは 95年から 国際通貨研究所理事長だそうですから、相当に頭の良い方だと思います。私なんて、足元どころが、半径 500m にも及ばないような。でも、やっぱり私は岩井教授のような視点を持って生きていきたいですね。何事に対する分析もまず視点の中心を自分において行っていきたい。
やっぱり、私は研究者になりたいのかなぁと思うことが最近多いです。
きらーん。
転職のタイミングを探そうかな(笑)。