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2006-9-19 ITのお話

最近気になる技術動向

私は興味の方向が発散しているなぁと感じる事が多いです。
昔っからいろいろな事が知りたくて知りたくて仕方ありません。

それが大学院に進んだときに教授に教え込まれた「本質を追求しなさい」という言葉で拍車がかかっています。子供のように「なんで?」を連発してしまいます。ただ、もちろん、それらの興味の方向にも周期があるようで、最近は技術動向のこの先、に興味が向いています。

現在、気になっているのは 2つ。
 1) PLC(電力線搬送通信)
 2) 携帯電話向け燃料電池

1) は最近、電波監理審議会で、暫定 OK が出たという話が新聞をにぎわしましたので、ご存知の方も多いかと思います。私が着目するのは、この普及に関してです。そもそも、本技術はノイズを発生させてしまうことが普及の妨げ(許可の妨げ)になっていました。では、なぜ問題のある事がわかっている技術を導入(推進)する必要があるのでしょうか。

それは、電気配線というものが既に家庭内に構築済みの有線インフラであるからです。今後、家電のネットワーク化は間違いなく進みます。その際、新たにイーサネット(現在のパソコンなどで利用している有線接続形態)を配線することは実質的に不可能なので(不可能だと思われていたので)、既存のインフラを利用しましょう、というものです。

PLCが声高に議論され始めたのは 90 年代の事です(電監審での審議は2000年より)。その当時は確かにコンセントからの電気配線に電気信号を乗せることができるという事は画期的な事と思えました。しかし、現在ここまで無線 LAN が発達している状況で、今後問題のある優先ネットワークを構築する必要があるのでしょうか。私は家庭内ネットワークは断然無線LAN が有力だと思います。その中でも UWB(Ultra Wide Band)でしょうか。

実は、UWBの規格を詳しくは理解していないのですが、大雑把にいうと通信帯域(周波数)をどばっといっぱい確保して、一斉に大量データを流しましょう、という規格です。その際、通信帯域を幅広く使うので、使用済み(仕様中)の帯域もあります。その使用中の帯域を邪魔しないために、送信する電波は微弱なものを利用しましょうね、という規格です。通信距離に制約がある事が問題ですが、屋内の無線通信規格としてはなかなか有用だと思っています。

この UWB モジュールが USB(物理接続方式の名称です)で提供されるようになれば、家電はこぞってそれに対応するようになると思うのです。どうでしょうか。電気配線利用通信規格、必要ですかね?

もうひとつは、燃料電池。先日、NTT が PEFC 方式の燃料電池を開発したと発表していました。これま
では、DMFC 方式が実現への近道だとされていたのに、PEFC の試作に成功したことで俄然世間の耳目を集めています。これらの方式は我々にとって特段影響は無いと思います。KDDI は昨年展示会で燃料電池を利用した携帯電話を発表していますので、実現も近い技術のようですが、発火問題や飛行機への持ち込み問題など社会的な制約があり、普及にはハードルが高いように思えます。

それならば・・・・

ソーラーパネルのほうが早そうですよね。

ソーラーパネルは世界的な資源節約ブームに乗って、研究開発が盛んな分野のひとつです。日経産業新聞などを読んでも、ソーラーパネル関連の記事が無い週を探すほうが困難なほどです。先日も集積度を既存製品の 1.5 倍に上げたソーラーパネルの開発に成功したニュースが流れていました。

携帯電話にソーラーパネルが乗っているなんて面白くないですか?
デザイン的に上手く取り込めば有りですよね。私は購入すると思います。出勤後、窓際において置けば充電が不要な携帯電話ですよ?

絶対、「買い」ですよねー。

こんな風に今期待の技術の中からなにが生き残るかなーと思いながらニュースを見ていると楽しいですよね。